諸事情で「劇場版ONE PIECE FILM RED」を原作未視聴・未読で見ることになりました。
いわゆるミリしらというやつですね。
その状態で見た感想と、自分が把握できた内容を記事としてまとめました。
まず最初に、これだけは申し上げておきます。
面白かったです。
流石ジャンプの大御所、伊達ではないです。
というか面白くなかったら記事にする元気はなかったです。
以下、「劇場版ONE PIECE FILM RED(以下ワンピース)」の内容に関する記事です。
未視聴の方で、これから見る予定の方はご注意ください。
また、公式サイトのPVより一部画像の引用があります。併せてご注意ください。
ミリしらってどれぐらい知らないの？
この日本でウン十年オタクをしていて、ワンピースを避けて生きるのはぶっちゃけ不可能です。
かく言う自分も、原作こそ触れてないとはいえ、色々なところで見かけるので主要キャラの名前ぐらいは知ってます。
- ルフィ→主人公、ゴムゴムの実という悪魔の実を食べたゴム人間で、海賊王を目指している
- シャンクス→よく腕とか袖がなくなってるルフィの親代わりというか兄貴みたいな人
- ゾロ→三刀流の剣士
- ウソップ→鼻が長い
- サンジ→女好き
- ナミ→航海士でお金が好き(同人誌知識)
- チョッパー→鹿じゃなくてトナカイ
- ロビン→エッチなお姉さん(同人誌知識)
- エース→家族を挑発されると怒って乗ってしまう、ラップが下手
- 海軍大将→煽りとラップが上手くて、戦っても強い
- たしぎ→(どういう人物か知らないけど)眼鏡かけててかわいい
- しらほし姫→(どういう人物か知らないけど)デカくてかわいい
- ネットミームでルフィがウソップに変なもの食わそうとするコピペがある
これぐらいですかね。細かく言うと「ズボンがアイスを食べてしまって子供にお金を渡す海軍の人がいる」とかもうちょっと知ってますけど、あんまりに断片的なので追々。
劇場版ワンピースを見るにあたり、単行本1話と、アニメ1話だけ見ていきました。
相方のZERO3に「じゃあ下手に予習せず、ミリしらで見たときの感想がきになる」と言われたため、情報を絞っていきました。
時系列順に見ていったときの感想
冒頭(ウタライブ～ルフィとの再開まで)
麦わら海賊団多くない！？半分ぐらい知らない人なんだが！？
みなさまちょっと名乗っていただけませんか！？
普通映画来てる人はみんな知ってるので流石にそこまではないですか。はい。
個人的に骸骨の方が気になってたんですけど、衣装がちょっとアレで普段着が気になるところです。
ウタライブ、普通にすごいと思いました。
遠景のときは3Dモデルを動かしててヌルヌル動いてるのに、ちょっと寄るとシームレスにアニメ絵になるじゃないですか。すごい。
エフェクトも派手ですごいですね。歌とダンスと映像だけでかなり盛り上げるなあと思いました。
バトルものだと思ってきたので割と意表を突かれました。
一応、事前にこのウタは今回の映画で初出の新キャラということは聞いてはいたのですが。
ナチュラルにみんなファンです！有名です！みたいなノリでスタートだったので、突然全員がこの子を知ってる段階で「認識改変能力！？ミーム汚染か！？」と一瞬疑いました。
どうもそういう世界線のようだったと少しずつ納得はしましたが。
飯食ってばかりのルフィが突然反応したと思ったら、いきなりウタとは幼馴染とのことで。
えっ本編でそういう話あるの？(未読)
シャンクスの娘とのことで。
えっ本編でそういう話あるの！？(未読)
なんだかすごい設定をぶっこんできましたが、まあそういうキャラがいてもいいのでしょう。
公式がゴーサイン出してますし。
きっと本編でもそういうにおわせの１つや２つはあったのかもしれません。
負け惜しみ～って手をわきわきさせるの、可愛くて好きです。
描きました。盛りました。
それと意味深なキノコの描写。
この段階で料理人(だと言ってた)サンジが捨てていた＝食用品ではない＝毒？幻覚？催眠？に係わるものかなあとは考えてました。
それをウタが仕込んだのか、紛れ込んでいたのかまではわからなかったんですけど。
ウタのバトル
えっ強っ！飛ぶし！鎧着るし！
悪魔の実の能力者なんだろうなあとは思って見てました。
でも能力に一貫性がないので、これ歌による幻覚か催眠系か、特定の空間を作って独自のルールを作るタイプかな？とこの段階では考えてました。
というのも、実は悪魔の実に関してはそれなりに知る機会がありまして。
BLEACHの卍解、JOJOのスタンド、ハンターハンターの念能力などの考察スレを見てると、よく引き合いに出てくるんですよね悪魔の実。
海水がダメになって、1つの実に1能力。これは知ってました。
乱入者は本編に出てきてるキャラっぽい？
ポケモンのフラダリみたいなやつでしたが、ぶっちゃけワンピース世界での強さのランクがわからないので「すげえ頭してんな」って感想が強かったです。
ウタの豹変、過去話とウタウタの実
「海賊やめない？」「みんなで幸せな世界で暮らそう」「やめないと帰さない」
急に宗教家と政治家とアイドルを足して割らないみたいな話を始めるウタ。
設定が盛られ過ぎててちょっと不安になってきました。コイツやっぱりラスボスじゃないか。
あっという間に麦わら海賊団も捕まりました。コイツやっぱりラスボスじゃないか。
ルフィはジョジョの20th_Century_BOYみたいな能力を持つ人と、ワープ能力者に助けられてましたね。
20th_Century_BOYより汎用性あってよさそうですねあの能力。なんかボールにして転がしてたし。
そして数少ない名前を知るコビーが出て……ずいぶん立派に出世したな君！？
アニメ1話でDr.スランプの登場キャラクターみたいな顔してたのに、ずいぶん等身上がったね！？
これが「知らないうちにずいぶん大きくなったね」とコメントする親戚のおじさんの気分なのでしょうか。短い付き合いですけど。
この映画がアニメ第１話から見て何年後かはわからないですけど、男子三日会わざれば刮目して見よと言いますので３日以上は後なんでしょう。きっと。
ゴードンさん、見た目怖いけどたぶん敵じゃないやつだなコイツ……ってなんとなく思ってました。
いや、ワンピースにそういうセオリーがあるのかは知らないんですけど。なんとなく。
海軍の方々のほうがよっぽど悪役感満載でしたね。こっちはまあ海賊が主人公である以上、悪役になってしまうのは仕方ない気もしますが。
ここでだいたいの裏事情を把握する流れなわけですが。
「歌による睡眠効果＋自由な夢の世界(ウタワールド)の展開」。弱点(解除法)は能力者が眠ること。
しかしその弱点をキノコを食べることで、寿命を削って不眠を維持している。というのがわかります。
まあ概ねそんな感じだろうなあ感のある能力でした。キノコも含めて納得な感じで。
こんな能力者がゴロゴロしていて、よくこの世界まだ滅んでないなって思いました。
というかウタこれだけ盛ってあって、伏線も匂わせもなしで突然出てきたヒロインってマジ？
世界から争いを無くすために人類を滅ぼすみたいな思考、割とぼくは共感するタイプです。
VSウタ
コビーの口から見聞色の覇気(googleIMEだと”けんぶんし”まで入力したら予測変換で出てきた)という単語が出ましたね。
クトゥルフ神話TRPGでいう目星と聞き耳と心理学組み合わせロールの超強化版スキルみたいなものでしょうか。
この段階ではコビーも何らかの悪魔の実を食べたものかと思っていました。
(映画を見終えた段階での「覇気」の理解)
覇気というのは修行や戦闘の中で身につく何かしらのバトルセンスのようなもので、強い人物は能力者含めてこれも使える、みたいな認識で大丈夫ですかね？
途中でみんな見聞色の覇気がどうとか言ってたし、最後に覇王色の覇気ってシャンクスがオーラ出してましたし。
というか腕一本剣一本でめちゃくちゃ強キャラ感ありますけど、シャンクスって悪魔の実食ってないんですかね。
海軍の顔の濃い人がビームとか撃ってたし、シャンクスもなにか能力者っぽい気はしてるんですけど。
でもサンジは生身で脚から火出してたし、ゾロも剣圧飛ばしてた気がするので、悪魔の実の能力なしでもできるのかもしれません。
覇気を利用した武術とかありそう。軍隊格闘術みたいな。
ともかく、物語はこのままだとウタが体力尽きて死ぬとウタワールドにいる人間は全滅すると。
もう世界の７割だったか８割だったかがウタワールド住人に。
更にウタウタの実の能力者によって目覚めるトットムジカという化け物も、ウタワールドの外にも干渉・侵蝕できるやべー奴だぞという話に。
色々あってウタはシャンクスに島に置いていかれており、ゴードンの英才教育で歌姫と化したこと、そして島を滅ぼしたのも当時のウタで覚醒したトットムジカだったと明らかに。
なんというかシャンクスも若かったんでしょうけど、オメーがもうちょい気を利かせておけばこうはならんかったやろ！という気がしないでもないですが。
男って不器用なんですよね。仕方ないといえばそれも然り。
ウタとの問答。
OPの海賊王の処刑と同じ構図にルフィがなるのはいいですね。
それ以上に意味がなにかあったのかもしれませんが、未読ではそれぐらいの感情でした。
どんどんファンからも「やり過ぎだ」と言われ、最後は全てを物言わぬ人形やおもちゃにしてしまい、耳を塞ぐウタ。
誰も信用できなくなって、目が逝っちゃってるウタがだいぶ好きでした。
VSトットムジカ
そしてウタのタイムリミットが近付き、トットムジカを再臨させる。
ゴードンさんが音楽家だったから、トットムジカ召喚のキーとなる楽譜でも捨てられなかったため現存していたとのことで。
オメーもだよオメー！！！島何回滅ぼす気だ！物騒なのは顔だけにしてくれ！
みんなで共闘して、ウタワールドと現実世界に同時に出現しているトットムジカを倒そう！という展開。
王道でいいですね。ちょっと一気に人物が出てきて脳の処理が追いつかなかったのですが。
グレンラガンみたいな疾走感・閃光感のあるバトル描写は、派手で見ごたえがあったと思います。
原作を知らない関係で、技というかどういう攻撃なのかはあんまりわからなかったので、知っていればもっと楽しめたのかなとも。
シャンクスとルフィは長いこと会ってない雰囲気だったけど、本編でもそうだったのかな？
違う世界にいても繋がっている、という描写はすごくよかったです。
現実に戻ってきて、命を懸けた尻拭いを決意し最期のウタライブ。
綺麗だったと思います。
シャンクスの海軍への啖呵もよかったですね。もうちょっと早くそれをしてあげてたらここまでにならなかったはずなんですけど。
(ここでやっと覇気がコビー固有のものではないことを知りました)
エンディング・スタッフロール。
これは完全に原作見てる人へのファンサービスなんですかね。映画に出てないキャラがたくさん出てました。
書き出してみると、意外と短い話でしたね。
ライブというか歌の尺がけっこうあったのと、戦闘描写がかなり圧縮されてたのもあるかもしれません。
映画を見終えて、キャラの認識
◆ルフィ
主人公。強い。もっと理屈抜きで感情的なキャラかと思ったら、思ったより感情的に喋らないしまともだった。
なんか怒ると太くなったり赤くなったり鉄みたいになったり白くなってた。ゴム要素はどこへ。
◆シャンクス
くっそ強い。みんなのパパ。強者特有のコミュニケーション不足。かっこいいけど。
◆ウタ
本当にキミ本編でにおわせも伏線もなく突然ポッと出てきた子なの？？？
ある意味究極に重いヒロインにしてラスボス
◆ゴードンさん
最後までいい人だったけど、危機管理だけちゃんとしてほしい。
最後のオチはめちゃくちゃよかったです。好きです。
◆ゾロ
お酒好き。三刀流はかっこいい。もうちょっと活躍見たかった。
◆サンジ
結局なにか悪魔の実を食べてたのだろうか。火が出る原理がきになる。もうちょっと活躍見たかった。
◆ナミ
魔法の杖みたいなの使ってたし、意外と戦うタイプだった。パンツ見たかった。
◆ロビン
悪魔の実の能力が強そう。ジョジョで言うとハーヴェストみたいな「戦闘でも戦闘外でも有用性の高い能力者」って感じで超いい。
◆ウソップ
活躍してたというか目立つシーンはあったけど、親父？ヤソップ？とのくだりは原作ファンへのサービスだったかなと思うと、原作未読はちょっと勿体なかったなぁと思った。
◆チョッパー
かわいいマスコット
◆ガイコツ
あれは能力者なのか、そういう種族なのか……？
いずれにしても剣技は実力なんでしょうかね。仕込み杖好きなんで好きなタイプです。
◆サイボーグ
強さはあまりわからなかったけど、能力者がゴロゴロいる界隈でからくりサイボーグはどれほどの強さなのでしょうか。
◆魚人？
たぶんめちゃくちゃ強いんだろうけど、めちゃくちゃ影も薄かった。もうちょっと活躍見たかった。
◆コビー
いい人のまま優秀な軍人になってて超よかった。出世して嬉しい。イケメンになってた。
最後の指揮も超かっこよかった。そういや大佐か中佐って言われてなかった…？
◆ポケモンのフラダリっぽいひと
最後までよくわからなかったけど、画面にいると存在感あるなぁって思いました
◆マン・イン・ザ・ミラーみたいなことしてたおばちゃん
サンジがレディとしてちゃんと口説いてたところがめちゃくちゃ好きでした
◆バリアの人
なまっててかわいかった。
能力的にめちゃくちゃ強キャラのはずなんだけど、キャラがマイルドで好きかもしれない
◆ワープの人
言われてみると攻めやってる本をどっかで見た気がします
◆ドアドアの実の人
ハンターハンターでノヴが使ってた能力のドア単体版みたいな感じですかね。
めちゃくちゃ強キャラだったと思うんですけど今回は相性がよくなかったですね
◆天竜人
なんかいけすかないやられ役上位存在。本人めっちゃ弱かったのでたぶん種族的なものと、金と権力あるんだろうなあ。たぶん本編見てるともっとスカッとしたのかも。
◆海軍
「海賊を倒すためなら民の犠牲も厭わない」みたいなタイプのテンプレで描写されてた印象が強い
◆顔が濃いビーム撃ってた海軍の人
八尺瓊勾玉(ヤサカニノマガタマ)って三種の神器だし、なんかそういう神格の悪魔の実とか食ってる人なんですかね
◆刀抜こうとしてた盲目の海軍の人
めちゃくちゃ強そうだったけど、結局最後まで刀が抜かせてもらえなくてかわいそうだった
◆眼鏡かけたセクシーな金髪の人
あなた何よ！！！！！！！めちゃくちゃ好みなんだからちゃんと絡んでよ！！！！！！！！！！！どうして！！！！！！！！！！！！
あとはぱっと出てくるキャラがいないんでとりあえずこんなもので。
総評、まとめ
これめっちゃグレンラガンっぽくて好きでした。
アニメ1話ではゆるいキャラしていたあのルフィがこんなんになるんですねぇ。
基本的に麦わら海賊団の一味は出番あっさりしてたなぁと思ったんですけど。
たぶんそれぞれの人物の物語って本編でやっちゃってるんで、今回の「ウタとルフィとシャンクスの物語」においては見せる場所ではなかったんでしょうね。
これは完全に見るべき姿勢を間違えた感がなくもないです。
でもワンピースはバトルものだと思っていたので、ライブ部分は「確かにすごい映像だし歌も上手いけど、はやく戦ってほしいな…」と思わなくもなかったというのが本心でした。
ともあれ、なんだかんだと書いてきましたが。
ぶっちゃけミリしらでも十分楽しめるほどには面白かったです。
流石ジャンプ筆頭作品のワンピース、きっちり仕上げてますね。
原作をちゃんと履修してからもう一度見たいと思うんですけど、流石にちょっと時間がないのでアマプラとかで配信されるまでに勉強しとこうと思いました。
「主要メンバーの活躍や掘り下げが知りたい」と思えるぐらいにはキャラも魅力的でしたし。
そういうわけで、興味が出た方はぜひ。
ぼくからすると、全くワンピース知らなくても見れる映画だったという結論で〆させていただきます。
長文にお付き合い、ありがとうございました。
映画では「悪魔の実の能力はかなり消耗する」みたいな表現がけっこうあったんですけど。
ルフィはアニメ1話では常時発動能力としてゴム能力使ってたのが気になりました。
連載が続いて設定が変わったのか、ルフィだけ特別なのか？
作中で言及されてるかもしれませんが、それを気にしながら原作を読んでいきたいですね。
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(次の記事でお返事します)
